アリクィド

アシク・ケリブ

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「アシク・ケリブ」
      セルゲイ・パラジャーノフ監督の遺作。
      1988年 原作はレールモントフ。
      少し前に紹介した アンドレイ・タルコフスキー に捧げられている。

      グルジアの民族衣装、音楽が絵画のように紡がれる74分間。
      「ざくろの色」を観て以来、すっかりこの人の虜になってしまった。
      
      溢れかえる色彩とユーモアに富んだ箱庭的構図。
      どこまでも削ぎ落とされた台詞は、役者の口から発されるのではなく、
      あらゆる遠近の中で落とされてゆく。
      イコンとしてのモノは道具として使われるのではなく、
      用具として配置される。
      動物は言葉としてでなく、色彩として移動する。
      食べ物は霊的であり、悲喜の宴である。
      映像を取り出すこのような創意が、日常の表面であり、表現でもある事
      を伝えてくれる。

      特典映像ではパラジャーノフのドキュメントを観る事ができる。
      彼らがいかに多くの困難の中で、圧政に屈することなく美を追い求めたかが
      分かる、非常に貴重な映像だ。
      ジョゼフ・コーネルを思わせるようなコラージュ作品が観られるのも嬉しい。
           
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# by asdfghgen | 2007-06-25 23:37